田舎で働く社長のブログ---都会に移転しました---

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村上世彰さんの『生涯投資家』を読みました。あとがきを読んで、村上世彰さんに対しての印象がものすごく良くなりました。

村上世彰さんの生涯投資家を読みました。

生涯投資家 (文春e-book)

生涯投資家 (文春e-book)

 

 

こういう暴露本を読むとき、『なぜ書いたのか?』を考えながら読まないと内容自体を誤読してしまうと思っています。

 

例えば、野村證券第2法人部であれば裁判のため、検察批判のためです。

野村證券第2事業法人部

野村證券第2事業法人部

 

 

 田中森一さんの本は一貫して検察批判(当たり前ですが)。

反転―闇社会の守護神と呼ばれて (幻冬舎アウトロー文庫)

反転―闇社会の守護神と呼ばれて (幻冬舎アウトロー文庫)

 

 

井川意高さんの本は自身への言い訳、の意味もあったように思いますが『ギャンブルってまじでこえーよ・・・』と教えてくれた気がしています(僕はあれでFX止めました)。

 

『生涯投資家』は読み進めていっても、『なぜこの本を書いたのか?』がいまいちわかりませんでした。節々に検察批判と受け取れる内容はありましたが、話の中心はそこでは無いようでした。

住友銀行秘史のように大きな暴露もありませんでした。

ただ、あれだけの方の半生を綴った本ですのでとても面白いです。

 

なぜ官僚を辞めたのか、なぜファンドを作ったのか、なぜ利益を追求したのか、コーポレートガバナンスとは何か?

これだけでもとても面白いですし、三木谷さん、藤田さん、ホリエモンとのエピソードは必読だと思います。

 

そのあと日本の問題点や、今後の日本に対する村上さんの意見が書かれておりこちらも非常に勉強になりました。

 

失礼な言い方かも知れませんが普通に面白い本だなーと思っていました。

 

ただあとがき(おわりに)を読んでからは印象が変わりました。

本の最後に、2006年の事件以降できる限り露出を避けてきた私が、なぜこの本を書くことに決めたのか、その経緯を記しておきたい。

===略===

しかし、2015年11月下旬、私の事務所に強制調査が入ったことで、状況が一変した。当時、私の会社に入社しコーポレート・ガバナンスを旗印に仕事を共に始めていた私の長女は妊娠7か月に入り、胎児が待望の女の子であることもわかり、家族みんなで誕生を心待ちにしているところだった。

そんな中、調査は前触れもなく始まると長女までも巻き込んでしまった。彼女は、調査の対象となった時期である2014年夏頃、株のトレーディングそのものや売買判断に全く関与していなかったことに加え、第一子出産にあたり産休中であったことから仕事全般から離れていた。それにも関わらず、調査の対象となったばかりか、逮捕されるのではという憶測まで流れることになった。妊娠中で体調が不安定な中、度重なる調査のストレスで彼女は一気に体調を崩し、とうとう死産してしまった。病弱で泣きじゃくる娘を見て、私は心がえぐられるような、言葉にはできない悲しみと自分の子供であるがゆえこのような経験をさせてしまったのかもしれないという申し訳なさが湧き上がってきた。そして私自身が表に立って自分の理念や新年をきちんと伝えねばならないと思い始めたのだ。

なるほど・・・。と。

確かにホリエモンと違い、今までメディアに出ることを避けてきた村上さんに対しては"本当はインサイダーしてたのかも"、"よくわからないけどなにか悪いことをしていたのだろう"と思っている人が多かったように思います(僕はびっくりするくらい一度もネガティブなイメージを持ったことがないけど)。

 

村上さんの立場を思うと本当に無念だったと思います。僕の妻は妊娠2か月で流産してしまったことがありましたが、それでもしばらく立ち直れないくらい泣いていました。7ヶ月での死産というとそれよりもショックは大きいと思います。そしてその原因は強制捜査にあったとしたら自分に責任を感じてしまいますよね。

 

このあとがきを読んでから再度読んでみたのですが必要以上に家族の話や娘さんの話を出してきているように感じました。

 

今でも村上さんに対して嫌悪感を抱く人は一定数いると思いますが、今まで行ってきたことは非常にシンプルです。コーポレートガバナンスの訴えに関してはポジショントークというか自己保身の面も少しあると思っていますが、株価が低すぎる状態にある企業の株を買い、株価をあげようと言うだけです。

金融資産が300億あるのに時価総額が200億しかない会社があればおかしいですよね。藤田晋さんの"渋谷で働く社長の告白"にもありましたが、サイバーエージェントもそのような状態でした。

特に何もルール上問題はないですよね。

本の中で、自身が逮捕されるきっかけになったインサイダー疑惑に関しても言及していますが、必要以上にインサイダーには気を付けていたようです。"どの時点をもってインサイダーと見做すか"が村上さん側と検察側で判断が違ったようです。

 

検察としては金儲けしてる人から追徴金(例のインサイダー事件では11億4900万の追徴金)を取ることで成果になっているのだと思いますが、こういう人にシンガポールに逃げないでもらって日本で稼いでもらい普通に法人税を払ってもらう方が税収増えるんんじゃないでしょうか・・・。(法人税を下げたらもっと増えたり・・・)

 

 

おそらくこの本、逮捕された直後に出版していたら賛否両論だったと思いますが今はいろいろ見方も変わり、株式会社、株式への理解も深まってきたためなのかAmazonのレビューも異常な程良いです。

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物言う株主は普通になってきたんでしょうね。そしてそれは間違いなく村上さんの功績だと思います。

僕は経営者として物言う株主に株をもってほしくないですが(笑)

 

 

 

では。