田舎で働く社長のブログ---都会に移転しました---

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岡田武史さんが語るリーダー論がとても面白かった。『開き直り』が一番大事。

 

 mixi前社長の『論語とそろばんと私』という本を読みました。

この本もめちゃめちゃ面白いです。後日しっかりレビューしたいですが内容が濃かったので今回はその中のひとつの章の末尾のコラムのレビューを書きたいと思います。

 

 

朝倉さんがいろいろなリーダーの方とお会いし、その中でも一番すごいと思った方が前サッカー日本代表監督の岡田武史さんだったそうです。

 

経営者であれ政治家であれ監督であれ、いわゆるリーダーと呼ばれる人の仕事は”決断すること”です。

 

織田信長今川義元が攻めてきた際に、籠城ではなく奇襲することを決断しました。孫正義さんは3兆円という大金を掛けてまでARMという企業を買収することを決断しました。

最近ではクルーズ株式会社の小渕社長は、直近で伸びていたゲーム事業をほとんど売却し、EC事業に専念することを決断しました。

 

これらの決断が正しかったのかどうか。それを判断するのは非常に難しいと岡田監督は語ります。

 

岡田監督はフランスW杯の最終予選で負けが続き解任された加茂監督の後任としてコーチから監督に就任します。それまで選手からは「岡ちゃん」と親しみを込めて呼ばれていたそうですが、そこから一気に監督という決断する立場になったため選手との距離も遠のきます。

 

代表監督は、メンバーに選ぶ選手を決めることができます。次にどの選手を試合に出すか、どういったフォーメーションで試合に挑むかを決めます。そして試合中に選手の交代を指示することができます。

これらの決断の結果、試合の勝敗が決まります。

今まではコーチという立場だった岡田さんは初めて決断する立場になりました。初戦で引き分けてしまい、日本中から大バッシングをされたそうです。テレビで批判される岡田さんを見て、物心ついたばかりのお子さんは泣いていたそうです。

 

おそらく日本代表の監督というのは上場企業の社長よりもメンタルがきつくなるのではないでしょうか?しかも当時の岡田さんは、南アフリカW杯のときと違い、なんの実績もないただの日本人なので批判も本当にすごかったです。当時中学生でサッカー部にいた僕も「このメガネ誰だよ・・・ダメだろこいつじゃ・・・」と思っていました。

 

そういうプレッシャーの中、アジア最終予選をなんとか勝ち抜きイラン代表とのプレーオフに臨みます。これに勝てばW杯という試合なので本当にすごいプレッシャーだと思います。

 

ジョホールバルにいた岡田監督は奥さんに『この試合に負けたらたぶん日本で暮らせないから2年くらい海外で暮らそう』と伝えたそうです。

ところが、その電話のあとビデオを何度も見返し、やることはやったなーと思ったくらいから急に開き直ることができたそうです。

 

明日は命がけでやる。今持っているすべての力を出し切る。でもそれでダメだったら、もうしょうがないやん。俺の力がないということだから諦めよう。ごめん、と謝る。

でも、俺のせいちゃうな。あいつだ、俺をわざわざ監督に据えた(日本サッカー協会の)会長のせいやな。そう思った瞬間に、怖いものがなくなった。

完全に開き直って(笑)そうしたら怖いものは何もなくなった。

 

中々すごいですよねこの発想(笑) でも大企業の経営者の方たちでこのような開き直りをしている方は多いと思います。そうでもないとメンタルやられますよね。

 

その後のイラン戦でも岡田監督は大きな決断を2回します。

 

 

今までのすべての試合でフル出場していた三浦和良選手を交代させます。FWを2人同時に交代しました。

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え?俺交代すんの?! とカズが思ったのは無理がないことで、当時のカズは今の本田や香川なんかよりもずっと絶対的な選手で結果も出していました(今でも一番好きな選手です)。

ですが、暑さもありバテているのは目に見えていました。また、当時20歳くらいにしてチームの中心にいた中田英寿選手とのプレーの相性を考えると城彰二選手の方が良いのではないかと思っている人もいました。

 

岡田監督はここでその決断を行います。これで負けたらマスコミは確実に『カズを交代させたから負けた』と書きます。

 

その結果、城選手は同点ゴールを決めました。

 

しかし2対2になっただけで勝ち越してはいません。ここでも岡田監督は決断をします。

今まで日本代表で一度も試合に出たことがない岡野選手を投入します。

 

この試合で交代できる選手は3人まで。その全てをFWの選手で使いました。これは選手に対して、守って引き分けを狙うのではなく勝ちに行くぞというメッセージです。

 

ただ、これも本当にすごい決断で、FWばかりを投入した結果カウンターで1点入れられて負けたりした場合、全て監督の責任になります。

DFを入れて負けたのであれば岡田監督も少しは言い訳をできるのですがそういうことは一切しませんでした。これもすごい決断です。

 

結果、岡野選手がゴールを決めて勝つことができました。

 

ただ、この決断すら全て正しかったのかと言えば本当はわからないと言います。確かにカズを交代させなかったらもっと簡単に勝てたかも知れません。岡野選手じゃなくて他の選手を入れたらもっと早く勝てたかも知れません。

 

なので、"開き直ること"が大事なのだそうです。

 

これだけすごい決断をして、成功した人は普通であれば『俺はこう思ったからこう選択したんだ、すごいだろう』と言うはずです。

 

それを達観して語る岡田監督は本当にすごいと思います。朝倉さんの本の中でも度々出てきますが、リーダーに決断させるのは占い師かコンサルだと言います。よくわからないので他人に委ねたいのだと思います。その気持ちはとてもよくわかりますが、それをせずに開きなおることの方が、自分のためにもなり結果として良い判断ができるのだそうです。

 

今はFC今治のオーナーとしてサッカーに対して経営から携わっている岡田監督ですが、このような考え方を持っている人ということは知りませんでした。

非常に勉強になりました。

 

 

 

では。